看護師の苦労話 アル中編

私が今勤務しているのは精神科。中でもアルコール依存症患者が多数入院しているところです。

患者さんは、もとはとてもいい人たちなんだろうけど、なんていうか、ちょっと馴れ馴れしい感じがして・・・

まず看護師の私達に敬語では話してくれないんです、常にタメ口。まぁ看護師もサービス業だと捉えればそれくらいは問題ないんですけど。


そしてアルコール依存症患者は、それまでアルコールに身を委ね安心感や満足感を得ていたので、
大好きなお酒を全く飲めない入院中の今は、看護師にそれを求めようとするんです。


甘えてきたり、けなしてきたり、満たされない心のはけ口はすべて近くにいる看護師の私達に。
でも私達はその全てに付き合っている訳にはいかないんですよ。


それとアルコール依存症患者の多くは、会話の中で平気で嘘をついてきますので、それらを全部真に受けていたら、混乱させられて全く業務が成り立たなくなってしまうこともあります。


こういった患者達とうまく付き合うには、彼らを一歩引いて見れば良いという事を先輩から教えられました。馴れ馴れしくされても嘘をつかれても上手にコミュニケーションをとるようにすれば、自然と患者の話が嘘かホントか、見極められるようになってくると。


私達が一番苦労するのは、夜中にお酒を買いに行かせないよう注意を払わなければいけないことなんです。人目を盗んで夜中に病院をなんとか抜け出し、お酒を買いに行こうとする人がいるんです。


夜勤中に見周りに行くとベッドの中に毛布やタオルやらを詰め込んで、あたかも自分が寝ているかのように見せかけお酒を買いに行ったり、平気でみんなで病室の床に座り、酒盛りをしていることもありました。ひどい時は昼間でも飲んでいたり。

どうも顔が赤い。熱かな?と思って近くに行くと、お酒臭い。よく見ると、ジュースのペットボトルにお酒を入れて飲んでいたのだ。

まったく呆れる。取り上げて怒ると、「もうやらないから」とオーバーなリアクションで謝るが、絶対、またやるのはみえみえ。


ほんとに、ここにいるとどちらが精神患者なのかわからなくなるときがある。


でもやっぱり、依存症を克服して退院していく患者さんを見ていると、また頑張ろうと思える。
病院を出て行く嬉しそうな患者さんをみていると、まだ入院している患者さんたちを一日も早く退院させたいというパワーが湧いてきます。


だから私は今日も、がんばって現場に向かうんです。



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